恋人になってから… ※R-18

 

 

 

 

 

 

 

あの事件が終ってから、ある兄弟の間には色々な変化があった、
被害者草史の犠牲を忘れずに生きていく決意、
親友達や兄弟同士の絆の深まり、平和な一時を噛み締められる事、
そして…その一件を機に兄弟でありながら恋人関係になった事

 

 

今でも過去の両親の事件、そしてこの前起きた洋館での事件について、
兄の桐哉は気を張っている時がある、
弟の明枝はそんな兄にまた危険が及んでしまうのではないかと心配で、
だからこそ今回決めた温泉旅行では特別な思い出を作って心機一転させたいと思っている

 

 

――――――――――――――――――――…

 

 

桐「明枝、着いたぞ」
明「やっとだ…随分時間が経っちゃったね」
桐「はは、まあ旅行の1日目はこんなものだ
俺達の予約しているところは部屋に露天風呂があるらしい、行こう」

 

 

 

そう言われると桐哉の方から手を握ってくる
明「あ、わっ、に、兄さん!?」
桐「…少し肌寒いな、この辺りは」
照れ隠しなのか、桐哉は顔を見られないよう反らしていた、耳が赤くなっている

 

 

明(考えてみれば恋人関係になる前までは手を直接繋ぐなんて事あまりなかったような…
こういう関係になる前も兄さんなりに意識して気を遣っていたのだろうか?)

 

 

入浴中――――…

 

 

明「はぁ…気持ちいいね」
桐「っふ…あぁ…暖かいな」

 

 

最初は湯気が多くて気付かなかったが、
消防士に就いているのもあってか改めて見ると桐哉の肉体はとても逞しかった、
あの洋館での探索時も桐哉はその持ち前の力を活かし、明枝に協力をしていた

 

 

明(あの時だってすごく頼もしいと思った…本当に、
兄さんはすごいと思う、すごく…かっこいい…)
桐「なあ、明枝」
明「えっ、な、何?」
桐「背中、流そうか?」
明「…うん」

 

 

恋人関係になった…とは言っても何をどうしたらいいのか解らずにいた…
けど、少しずつ変わり始めている…会話がぎこちない時もある、
もうお互いに意識していってるとしか言いようがない

 

 

明(意識…か、そういえば恋人だけどまだ何もそういう事してない…
普通なら、まずキスしたいとか思うものなんだろうか…)

夕食事の最中に桐哉の唇を思わず眺める

 

 

明(キス…俺が…兄さんと?)
想像して胸がドクッと高鳴った

 

 

桐「…明枝?」
明「お、美味しかったね!御馳走様」
桐「そうだな、御馳走様…なあ、明枝、今…」
桐「いや、なんでもない…そ、そろそろ寝るか」
明「そっそうだね、こんな時間だし」

 

 

明(なんか、今日は普段より頭がふわついて…身体も変な気がする…
…なんでだろう?温泉に入った時から…かな?
兄さんも伏目がちになっている…ような…)

 

 

 

 


明「…布団が一つ、だけだね」
桐「枕は二つ…だな…]
明「…」
桐「仲居さんには勘づかれてたって事…かな」

 

 

こういうのを気を利かされた、というのだろうか、
そう思いながら二人は益々ぎこちなくなっていく

 

 

明(…そうだよ、キスどころじゃない、恋人になったからには
その…そういう事だってする、だから、これから…あああ…風呂上がりなのにのぼせそうだ)

 

 

桐哉が電気を消して部屋が暗くなる
桐「明枝…見てみろ、月が綺麗だな、そういえば今日は夕日も綺麗だったよな」
気まずさを誤魔化す様にそう言って桐哉が窓を開けると
曇り一つない夜空が見え、月明かりが部屋に差し込んできていた
明(星も綺麗だ…明日も、晴れるといいな…)

 

 

開けた窓から風が流れてくる
明「…でも、ちょっと寒いかな」
桐「…」
明「――――えっ!?あっ…!」
桐哉が窓が閉め、明枝を抱きしめる、
その拍子にバランスが崩れて倒れたと思ったら
桐哉の身体を上に布団の上に二人で重なっていた…

 

 

勢いで浴衣がはだけた部分のお互いの肌が接触している…
熱くて、速い胸の高鳴りを感じていた

 

 

桐「…こうすれば、暖かいだろ?」
明「そう、だね…けど…こんな…眠れないよ、兄さん」
桐哉の方から顔を近づけていく…今にも唇が重なりそうで、次第に目をつぶる

 

 

明「んっ…」
桐「…ん」
浅く何回かついばみあい、しばらく二人して感触を味わう

 

 

明「…っは、にい、さ…」
桐「桐哉だ」
明「え?」
桐「兄さんじゃなくて、名前で呼んでくれ、明枝」

 

 

明「……桐哉」
桐「っ!?」
今度は明枝の方から口を重ね、手を首にまわしてしがみつく

 

 

明「…は…んぅ…っ」
桐「…んっ、は、ぁ…」

 

 

キスの激しさは次第にエスカレートしていった…
舌の擦れる感触と淫猥な水音と互いの艶めかしい反応が愛おしく、
二人を震わせ、掻き立て、行為の虜にしていった…

 

 

求め合うあまり手の平や指や舌で身体を愛撫し合うのを止められず
火照った肌が擦れ合い、どうしようもない快楽に変わっていく
気が付けばそそり立つ性器を浴衣の間から合わせながら動いていた

 

 

明「あっは…熱い…よ、桐哉…このままじゃ…ぁっ、ん…」
桐「っく…ん、あっ…明枝…そこは…や…あぁっ!」

 

 

二人は旅行1日目とはいえ夜が来るのが早いのが惜しいと思っていた…
まだ終わって欲しくない、その気持ちから絶頂に至るのを無意識に抑え、
それが二人の感覚を余計に上り詰めさせた

 

 

明「はぁっ…はっ…もうっ、駄目…っん、あああぁっ!桐哉ああぁ――――っ!」
桐「はっ…あっ、っんぅ、明、枝、うぁっ…あああっ―――――!」

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――…
幸い浴衣と布団はたいして汚れる事なく、行為の後始末は難儀ではなかった

 

 

 

明枝が昨日の身体の変化を疑問に思い、たずねてみると
ここの温泉の効能が肌質をよくすると同時に精力を促し、
感受性を高めていたようで、恋人との旅行には持って来いの
スポットとして知れ渡っている、との事だった

 

 

明「兄さん、やっぱり想定していたんだよね?」
桐「まあ…な、お前が乗り気じゃなかったら止めていたけど…
それより明枝、名前で呼んでくれって言っただろ?」
明「やだよ、昨日の事思い出しそう…今だって恥ずかしくて
まともに顔見れないんだ、兄さんだってそうじゃないか」
桐「うっ…」
明枝に図星を突かれて桐哉が黙る、
しかしその気持ちがどこか心地よくて浸りたいというのも確かだった

 

 

明「二日目も晴れて欲しかったんだけどな…雨、やまないね」
桐「いや、解らないぞ?これから晴れて綺麗な虹が見れるかもしれないだろ?」

 

 

桐「…おい、明枝、もしかして…気付いていないのか?」
明「?」
桐「ほら、昨日から言ってる「月が綺麗だな…」とか俺が言った言葉…」
明「え?……あ、ああー…あの言葉ってそうだったんだ…」
桐「まじかよ…俺はてっきり気付いて返してるものと思っていたんだが…」

 

 

明「…っふ、あはは!考えてみれば結構多く使ってたよね!
兄さんがそんならしくない工夫してたなんて!」
桐「お、おい!笑うな明枝!真剣だったんだぞ、俺だって緊張していたんだからな」
明「あははは!兄さんの顔、真っ赤だ!あはは!いてて」
笑い続ける明枝を桐哉がじゃれ合い半分に小突いた

 

 

恋人関係であっても兄弟として過ごした日々の名残もまた
二人を繋いでいくのだと明枝は思った
その後二日目の天気は桐哉の言葉通りになり、
その出来事がより二人の思い出を育むことになった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青い秋夏様より頂きました!(pixivより)

 

ED5後の自分的想像 桐哉×明枝(ほんのりリバ風味?)でBLエロあり注意
明枝の一人称は俺で桐哉の事は兄さん呼びになってる自分設定です
兄弟揃って「月が綺麗ですね」シリーズを多用しています、兄が5つで弟も無意識に4つ位