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ストックホルム症候群か否か <嫉妬と…>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

壇はモテる、見た目優しく、話しをしてみてもふんわりしている。
けれど仕事はテキパキとしていて、それがギャップがあってまた良いらしい。
なので女性からも好意や、孫や息子的な感情を抱かれやすい

 


ので…

 


「ただいま~職場の女の子からプリン貰っちゃった」

 

「…」

 

 

こんな事は日常茶飯事である、
この2人がただの同居人なら嬉しいオヤツだ、
けれど片方は加害者、片方は友達も家族も殺された被害者、

でも好きあってしまい何故か一緒に暮らしている、
要するに歪ながらも恋人同士(おそらく)なのだから明枝は面白くない、
何時もなら壇のペースに乗ってたまるか!!と平静を装うが、今日は限界だったらしい。

 


「5個入ってるから今日と次の日と、余りはあ「もう寝ます」き…くん?ご飯は~お風呂…」

 


明枝は押し入れから自分の布団を一組出してそのまますっぽりと入り込んでしまった。

 


「………(やりすぎたかな~)」

 


壇は、しくじっちゃった!と言わんがばかりに
舌をペロリと出してプリンが入っているらしい箱をそのまま冷蔵庫に入れると、
するりと明枝の布団の中に入っていった

 


「あーかーしーくーん」


ぎゅうっと明枝を背中から抱き締めるが明枝は頑なに無反応を貫いている、
けれども明枝の態度に反して壇は嬉しそうに明枝をすっぽり包み込むように抱き締め、耳元で囁いた

 


「ふふっ、明枝くん怒るかもしれないけど嬉しいなぁ。嫉妬してくれてるんでしょ、この態度」

 

「…」

 

「僕が女の子に手作りオヤツ貰った~とか、
メアド交換してくださいって言われた~とか言っても明枝くんふつーうだったから、
流石に愛されてないのかな?って心配に…愛はなくてもいいけど…
いや、嫌だけど…憎いってさえ思ってもらえなかったら!?」

 


壇がそこまで言うと、明枝はくるりと姿勢を壇と向かい合わせにし、キッっと壇を睨んだ。

 


「変な所で愁傷にならないでください!嫉妬してた僕が馬鹿らしくなります!」

 

「…ごめん、試す真似して」

 

「壇さんって、変な所で子どもですよね。
(指切のジャックになった理由も、僕を好きだから壇さんを好きになるように
暗示にかけてもそれが解けるのが怖いからって殺そうとした事も…でも)いいですよ。」

 


壇はほっと息を吐いて優しく明枝を抱き締める、
こんな嫉妬すら可愛いとか見てみたいとか、
指切のジャックに…いや、ジャックと呼ばれるようになる前にも思わなかっただろう。

 


「でも罰として今日は寒いのでこのまま抱き枕になってくださいね
(だから純粋で、平穏を望んで、誰かの為に作る料理は美味しくて…
好きになった弱味かなぁ…本当は優しい人なんておも)…壇さん?」

 


しかし…壇は明枝のこの言葉にピシッと固まり、瞬間明枝から距離を取った。

 


「壇さん?」

 

「えええと…うん、非常に嬉しい明枝くんの申し出だけど、今日は無理です。許してください」

 

イラッ、嫉妬やら抱き枕になってくださいねやら
恥ずかしい事をやったり言ったりしていた明枝はイラッときた、
なので狭い布団に出来た微妙な距離を一気に詰めてそのまま壇を抱き締めた…

 


「!!!!!!?」

 

「あ//////なっ!?」

 


服越しに密着しても分かる壇の腰の硬いものを感じて明枝は茹で蛸になってしまった。

 


「だ、って明枝くん可愛いから!でも直ぐに離れ…って何でさっきより強く抱き締めてるの!?」

 

「…です…」

 

「?」

 

「いい…です。僕相手でいいなら…あの…」

 

「…2年我慢したんだけどな~イイの?明枝くんの全部貰ったら僕一生離せなくなるよ?
DVしちゃうかもよ!!」

 

「あげます、し、どうせ離してくれないでしょ、それにDVはさせません!」

 

「ふはっ、ありがとう」

 

 


横になったまま明枝は壇に口付けられた、
何時もの軽いキスではなく、何度も、お互いが分からなくなるくらい唾液が混ざり
舌が絡む、勿論そんな経験のない明枝はキスが終わった頃には息も絶え絶えだ。
けれど今更やめれない、プチプチとシャツのボタンが外され、狙ったように壇の舌は胸を弄った

 


「ふっ!?」

 

「気持ちイイ?」

 

「わわかん!?」

 


明枝が息も絶え絶えになっている隙に壇はスルスルと舌を下ろしていく、敏感な所はあえて避け、普通は舌など入れるはずもない場所に壇の舌はくちゅくちゅと音をたててゆっくりと入っていく

 


「う、ぅ、きたない…」

 

「んー、ぬらふものないひ」

 

いいと言ったのは明枝自身だ、
2人で暮らしはじめてから気になって男同士のし方を調べた事もあるにはあるが、
こんなに恥ずかしいのかと明枝は後悔した、けれども…

 


「明枝くん…」

 

「ん…」

 


時々見せる壇の雄の顔に、在りもしないはずの子宮が疼くような感覚を、他の誰にも譲りたくはなかった


「あ…」

 


長い指が壇の唾液を滑りに明枝の深くに入っていく、
苦しいと歯を食い縛れば壇は明枝に明枝を解している反対の腕を差し出してきた

 


「噛むならこっち」

 

遠慮なく噛み付けば壇は嬉しそうに笑う、
そんな壇の感情を見ていたら、ひょいっと両足を壇の肩にかけられた

 


「体勢辛いと思うけど…顔見たいから」

 

眉を下げる壇に明枝が何か言えるはずもなく、
また何時の間にか衣類を脱いでいた壇の薄いけれどしっかりした筋肉に目がいってしまった

 


「ふふ、惚れ直した?」

 

「な!んっ!?!」

 

気づかれて揶揄されているのに反論しようとしたらその間に壇のモノは明枝の中にゆっくり入っていく、
苦しいと浅い息になれば合わすように壇は明枝に口付ける、
そうして全部埋った頃にゆっくり壇が腰を動かすと、
明枝は悲鳴にも似た声を出していたのだが、それは次第に甘くねだるような声に変わっていく

 


「あ、あぁっ。ぼく、へんっ」

 

「変じゃないよ、気持ちイイんだよね」

 

「ん、んー!壇さ、イっちゃう!!」

 

「ん!!」

 

 

 

2人は同時に果てた、明枝はそのまま気絶し、
明枝のナカで果ててしまった壇は大急ぎで明枝を風呂で綺麗にして、
自分の布団を押し入れから出して明枝を寝かす。
明枝の布団の被害は少なかったが、カバー類は早々に洗濯機に詰めて壇自身は夏布団を数枚と
電気毛布でその晩を乗り切った…

 

 

 

 


次の日…明枝は原因不明の筋肉痛の原因を思い出して布団を頭から被っていた、
チラリと横を見ると夏布団と電気毛布ではやっぱり寒いのであろう少し震えている壇

 


「全く…仕方ない人だな」

 

明枝はそう言って壇に、自分は家事をするから布団には入れと言って
洗濯機から綺麗になったシーツを取り出す。天気が良いから直ぐ乾くだろう。

 


壇はそんな明枝の背中を見ながら

 

平穏な幸せ

 

を噛み締めていた

 

 

 


END

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

猫時計様より頂きました!(pixivより)

 

St.バレンタインナイトメアの2次SSです。
CPは前回と同じ、話は続いているようなないような…

R18注意です。
詳しくは1p目に

 

 

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